こんなお悩みはありませんか?
- 老人ホームで調理補助の仕事をしたいけど、体力的にきついと聞くし人間関係も不安
- 調理の仕事はブラックって聞くから、ライフバランスが取れるか心配
- 収入を上げるために長く働ける環境でキャリアアップを目指したい
老人ホームは忙しそうで、立ちっぱなしの調理補助だと足腰を痛めてしまわないか気になるのではないでしょうか。
プライベートの予定も立てづらそうで、転職を考えるのも不安になってしまいますよね。
結論、施設によって楽な職場もありますが、激務で忙しい職場もあります。
ただし、楽な職場であっても体調に不安のある人や、そもそも調理補助が向いていないということもあります。
この記事では、現役調理師の私の体験談を交えて、きつい・辞めたい実態を解説するので、本文を読んで向き不向きをチェックしましょう。
目次
【結論】老人ホームの調理補助はきついです
きつい理由
- 早朝勤務など勤務時間が不規則
- 1日立ちっぱなしの作業
- 大量調理のため体力が必要
- 時間に追われるので忙しい
- 臨機応変な対応が必要
- 人間関係のストレス
それぞれ解説していきますね。
早朝勤務など勤務時間が不規則
老人ホームの調理補助の仕事はシフト制なので勤務時間が不規則です。
朝ご飯から夜ご飯の準備を交代で行うので、早番や遅番といった勤務形態になります。
◎勤務形態の例
- 早番(朝食から昼食)・・・5:45~14:45
- 遅番(昼食から夕食)・・・10:00~19:00
- 日勤(昼食から夕食)・・・8:30~17:30
早朝勤務などで、不規則な勤務時間で働くのがきついと感じるなら、その仕事はあなたに合っていないのかもしれません。
あなたのライフワークバランスに合った働き方を見つける方法として、老人ホームの調理補助に限らず、調理に関わる他の職種を探してみるのもいいんではないでしょうか。
1日立ちっぱなしの作業
調理補助の1日は、ほとんどが立ち仕事です。
そのため、足腰への負担が大きいので、体力がない人や体調を崩しやすい人にはきつい仕事なんですよね。
◎立ちっぱなしで行う作業例
- 調理の作業を行いながら、食材の切り込みや洗浄をする
- 食器を出したり、食事の盛り付けをしながら洗い物をする
- 業者の対応や厨房内の掃除で動き回る
このように、1日の仕事のほとんどを立ったまま行うことが多いので、非常に体力を消耗しますが、動くことが好きで疲れにくい人には充実感を得られる仕事です。
大量調理のため体力が必要
老人ホームでは、毎日大量の食材を調理するために、重い調理器具もたくさん使います。
そのため、すぐ疲れてしまい仕事が思うように進まなくなるので、体力に自信がない人にはきつい仕事かもしれません。
◎体力を使う作業例
- 茹でもの・炒めもの:大鍋でゆでる、炒める
- あえ物:1㎏ほどの重さのボールで和える
- 揚げもの:業務用のフライヤーで人数分揚げる
- みそ汁:大鍋で8~11Lほど作る
老人ホームでは、家庭で作る何倍もの量の調理を行うため、食材の量や調理器具の重さに慣れることが大切です。
ですが、大量調理を経験すれば他の飲食業界でも応用できるので、体力に自信がある人はチャレンジしてみるのもいいですね。
時間に追われるので忙しい
老人ホームの利用者は、毎日決まった時間に食事をします。
そのため、1日の流れが忙しく時間に追われる作業にプレッシャーを感じることも。
調理補助の1日の流れ
- 朝食調理(5:45)~配膳(7:50) ※50食ほど
- 食器洗浄(9:00~)
- 昼食、夕食の食材処理(当日夕~翌日昼までの献立分)
- 昼食調理(9:30)~配膳(11:50)、後片付け ※65食ほど
- 昼休み(1時間)
- 食器洗浄(13:15~)
- 夕食調理(15:00)~配膳(17:20)、後片付け ※50食ほど
- 食器洗浄(18:15~)
- 最終チェック(19:00)
特にお昼ご飯は食事の数が一番多いので、午前中の作業はスタッフ全員が忙しく動き回ります。
なので、スタッフ同士で作業を分担しながら、時間に追われても焦らずミスなく仕事をすることが大切なんです。
臨機応変な対応が必要
老人ホームでは、急に食事の内容が変更になることがあります。
そのため、急な変更でもすぐに対応できるように準備をしておかなければいけません。
たとえば、朝食で普通の食事を食べていた利用者が体調不良になり、昼食から刻み食やミキサー食に変わることがあります。
また、食事を食べられない利用者には、栄養補助食品など他の対応策を考えることも必要です。
このように、急な変更にも臨機応変に対応できるように、日ごろから利用者の健康状態を知っておくことが大切です。
人間関係のストレス
老人ホームの調理補助には、さまざまな年齢層のスタッフが働いていて、職場によっては人間関係が複雑なところもあります。
そのため、周りのスタッフとのコミュニケーションが良好でないと、ストレスがたまり体調を崩してしまう可能性も。
実際、私も仕事をしていてイラっとしたりすることが多くあります。
たとえば・・・
- 毎日機嫌がバラバラの上司
- ベテラン調理員が同じミスの繰り返し
- 自分の都合で仕事内容を勝手に変える
- 自分の都合で勤務を変更する
- 人を見て態度を変える
調理補助は比較的女性が多いため、このような人間関係のストレスはあるものだと思った方がいいです。
ただ、相手を変えるのは簡単ではないので、あなたが今の職場の人間関係に悩んでいるなら転職を考えるのも1つですよ。
老人ホームの調理補助の仕事内容とは
仕事内容
- 食材の下処理
- 調理、盛り付け作業
- 食材の在庫確認と発注
- 衛生管理
- 事務作業
1つずつ解説していきます。
食材の下処理
調理をする前に食材の下処理を済ませておくことも調理補助の仕事です。
そのためには、献立のチェックを忘れずに行い、使う食材すべての下処理を調理時間までに終わらせておく必要があります。
食材の下処理作業例
- 献立を見て冷蔵庫から食材を運搬する
- 野菜の皮むきや洗浄
- 食材の切り込み、計量作業、下ゆで
当日の夕食から翌日の昼食までの下処理をし、冷蔵庫に保管しておくことですぐに調理に取りかかれます。
このように、調理をする前の準備がしっかりできていれば、スムーズな食事の提供ができますよね。
調理・盛り付け作業
老人ホームでは、献立にそった調理、盛り付けを食事の時間までに終わらせます。
そのため、調理や盛り付け開始時間が決められているので、遅れることなく作業を進めなければいけません。
調理開始時間例(昼食)
- 主菜(煮物・焼き物・揚げ物):9時30分~
- 副菜(あえ物):10時15分~
- ご飯:11時20分炊き上がり
- お粥:10時30分スイッチオン
- みそ汁:9時~
盛り付け開始時間例(昼食)
- 主菜:11時30分~
- 副菜:10時30分~
- ご飯:11時35分~
- お粥:11時30分~
- みそ汁:11時~
このように、作業時間がマニュアルで細かく設定されていますが、調理スタッフが各担当に分かれて作業することで、スムーズに食事の提供ができます。
食材の在庫確認と発注
調理補助の仕事には、調理だけでなく食材の在庫確認や発注作業があります。
野菜や肉・魚以外に調理に必要な食材がたくさんあるので、在庫を切らさないようにチェック。
在庫状況例
- 調味料類①(しょうゆ・みそ・砂糖・お酢・料理酒・だし等)
- 調味料類②(ケチャップ・ソース・マヨネーズ・ドレッシング等)
- 乾物類(切り干し大根・ひじき・わかめ・高野豆腐・春雨等)
- あえ物に使う材料(ごま・ピーナッツ粉・かつお節等)
- 粉もの(小麦粉・片栗粉・てんぷら粉・パン粉・ホットケーキミックス等)
- 麺類(そうめん・うどん等)
- 缶詰類(小豆缶・シーチキン缶・フルーツ缶等)
他にもたくさんの食材や調味料があるため、週に2回の在庫チェックで足りないものは早めに発注します。
このように、調理で使う食材や調味料の管理も調理補助の仕事です。
衛生管理
老人ホームでは、食中毒や感染症を起こさないよう衛生管理が重要です。
そのため、マスクの着用や手指の消毒・食材の消毒などを徹底しているので、高齢者に安心して食事をしてもらえます。
毎日行う衛生管理の例
- 包丁、まな板は野菜用・生もの用など用途によって使い分ける
- 果物やサラダなど直接口に入る食材は消毒
- 料理を盛り付ける際は手袋を使う
- 厨房に入るたびに手洗い・消毒
- マスク・帽子着用し異物混入を防ぐ
- 配膳車は2回に分けてふき取り
このように、高齢者の健康を守るためには、ここまで徹底して衛生管理を行わないといけないんですよね。
また、職場の衛生管理と合わせて自分の健康管理もしっかり行わないといけないので、プレッシャーを感じる仕事なんです。
事務作業
老人ホームでは、1日の食事の状況を記録に残します。
そのため、毎日の食事の数や残食・変更点などを「食事日誌」という用紙に記入する作業があるんです。
食事日誌に記入すること
- ユニットごとの入居者の食事数(朝~夕)
- デイサービスの食事数(昼)
- 配食サービスの食事数(昼・夕)
- 朝~夕食の残食量
- 出勤職員のチェック
- 水質検査の数値
- 厨房内、外の温度・湿度
食事日誌は毎日記入するもので、この記録をもとに栄養士さんが利用者の健康状態をチェックします。
このように、記録に残すことで他スタッフとの情報共有にもなり、食事の改善につながるんです。
老人ホームの調理補助がきつい・辞めたいデメリット
- 肉体的な負担が負い
- 精神的な負担が多い
- 賃金が安い
- 休みがとりにくい
- キャリアアップがしづらい
1つずつ解説しますね。
肉体的な負担が多い
調理補助の1日は、立ちっぱなしで仕事をすることが多く体力を使います。
そのため、足腰が痛くなったりするので、疲れやすい人にはきつい仕事なんですよね。
肉体的な負担
- 立ちっぱなしの作業や動き回る作業が多く、足腰が痛くなる
- 鍋などの調理器具が大きくて重いので、洗ったり持ち運びが大変
- 夏場は厨房内が暑くて、冬場はとても寒いので温度の変化についていけない
1日中体を動かす作業が多く体力を消耗するため、きつくて辞めたいと思う人も少なくありません。
このように、体力に自信がなく疲れやすい人は、事務職など体力の消耗が少ない仕事を探してみることをおすすめします。
精神的負担が多い
調理補助は、高齢者が安心して食事ができるように、細心の注意をはらって仕事をします。
そのため、一人一人の責任が重くプレッシャーになるので、さまざまなストレスを感じるかもしれません。
実際にどのようなストレスがあるか見てみましょう。
人間関係のストレス
- 上司の機嫌をうかがいながらの作業
- 何度も同じことでミスをする人のフォロー
- 作業量の不公平さによる不満
毎日顔を合わせるスタッフなので、人間関係が良好な環境で仕事をしたいですよね。
続いて仕事に関するストレスを見ていきましょう。
仕事内容のストレス
- 食事の時間が決まっているため、時間に追われるプレッシャーを感じる
- 人手不足のため、一人あたりの業務量が増え気持ちに余裕がなくなる
- 高齢者の食事に関わる責任の重さと、衛生管理の徹底で気を抜けない
このように、精神的な負担が続くと、調理補助を続けていく自信がなくなってしまいますよね。
無理をして体調を崩してしまう前に、調理補助以外の選択肢を見つけることも大事なことですよ。
賃金が安い
老人ホームなどの介護業界は賃金の水準が低く設定されています。
そのため、経験やスキルがなくてもできる調理補助は、仕事はきついのに評価されづらいので賃金も安いんですよ。
(出典元:厚生労働省)
上の表の通り、経験年数ごとに少しづつ昇給はしますが、決して高い賃金ではないですし昇給幅も低めですよね。
このように、介護業界全体が低賃金なので、キャリアアップを目指すなら他職種への転職をおすすめします。
休みがとりにくい
老人ホームの調理補助は365日シフト制で働いています。
そのため、調理スタッフは土日祝日も関係なく仕事をするので、プライベートな時間を充実させたくても休みが取りにくいんです。
◎休みがとりにくい例
- 長期の旅行
- GWやお正月などの大型連休
- 子どもの学校行事や長期休暇
このように、休みがとりにくい職場だと、家族や友達との予定を合わせることも難しくなりますよね。
調理補助は、働き手の不足でますます休みがとりにくくなっているのが現状です。
キャリアアップしづらい
老人ホームの調理補助からキャリアアップすることは可能ですが、未経験者は時間がかかります。
そのため、すでに調理補助の上に立つ調理師や栄養士がいる場合は、昇進が難しくなるんですよね。
ポイント
- 専門的な知識や資格がなくてもでき、パートで働くなど長期的なキャリアを考える意識が低い
- 資格を取得しても評価につながるまでに時間がかかる
- 働きながら資格を取ることはできるが、時間と労力がかかるため、キャリアアップのモチベーションが保てない
このように、調理補助はパートで働いたり、未経験でもできる仕事のため、長期的なキャリアを考える意識が低い傾向にあります。
今後のキャリアに不安がある場合は、積極的に資格を取得でき、スキルアップが期待できる職種に転職するのがおすすめです。
老人ホームの調理補助のメリット
- 料理のレパートリーが増える
- 調理師資格の実務経験が得られる
- 資格なし・未経験でも働ける
順番に見ていきましょう。
料理のレパートリーが増える
調理の経験をつむことで、料理のレパートリーが増えます。
毎日たくさんの食材を扱うため、何種類ものメニューを調理できますよ。
◎1日のメニュー例
【朝食】
- ごはん
- さつまいものみそ汁
- 切り干し大根の煮物
- ひじきの佃煮
【昼食】
- ごはん
- キャベツと玉ねぎのスープ
- 大根サラダ
- ポークチャップ
- 漬物
- 抹茶ババロア
【夕食】
- ごはん
- しいたけのみそ汁
- 小松菜のあえ物
- 鮭のちゃんちゃん焼き風
- 漬物
また、敬老会やクリスマスなどのイベントでは「行事食」といわれる特別メニューを作ることもありますよ。
このように和食・洋食・中華など、さまざまな調理を経験できレパートリーが増えるので、調理スキルも上がりますね。
調理師資格の実務経験が得られる
調理補助を続けることで、調理師資格の実務経験が得られます。
実際に手を動かしてたくさんの調理を経験することで、調理師資格を取得する要件として認められるんです。
◎実務経験の期間
- 2年以上の調理業務経験
- 週4日以上かつ1日6時間以上の勤務(アルバイト・パート)
- 複数の勤務先の勤務期間を合算してもOK
◎実務経験の範囲
- 飲食店の営業(旅館なども含む)
- 魚介類販売業(販売のみは除く)
- そうざい製造業
- 学校・病院などの給食施設(1回20食以上・1日50食以上などの条件あり)
老人ホームなどの介護施設での経験も実務経験に含まれます。
ただし、接客や配達など調理以外の業務は実務経験として認められないので注意が必要です。
資格なし・未経験でも働ける
調理補助は、私のように未経験で資格がなくてもできる仕事です。
食材の下ごしらえや食器の洗浄といった仕事は、パートやアルバイトでもできる作業が多いので、未経験者や資格がない人でも始めやすいのがメリットなんです。
未経験でもできる仕事内容
- 食材の皮むき・カット・計量
- 食器の準備
- 料理の盛り付けや配膳
- 食器や調理器具の洗浄・片づけ
- 厨房の掃除
このように、調理補助の仕事は単純作業が多いので、マニュアルにそって作業すれば1か月ほどで覚えることができますよ。
老人ホームの調理補助に向いていない人
- 料理が嫌いな人
- 体力に自信がない人
- 高齢者とのコミュニケーションが苦手な人
- チームワークを乱す人
- 細かい作業が苦手な人
1つずつ見ていきましょう。
料理が嫌いな人
調理補助は、食材の下準備から調理・味見を毎日行います。
そのため、食べるのは好きだけど自分で調理するのは嫌い、そもそも食に興味がない人には面白みがないかもしれませんね。
料理が嫌いな人の特徴
- 準備や片づけが面倒で、自炊より外食やテイクアウトを選ぶ
- 料理の知識も少なく、食材や調理器具に興味・関心がない
- 料理に苦手意識があり、美味しく調理できる自信がない
このように、料理をすることが面倒だったり自信が持てない人が調理補助の仕事を続けると、高齢者に寄り添った食事作りがでませんよね。
あなたの自身のスキルアップにもつながらず、つらいだけの仕事になってしまいますよ。
体力に自信がない人
調理補助の1日は、動きっぱなしの作業が多く体力を使います。
立ち仕事や重い調理器具をあつかうことが多いので、足腰が弱いと少しの作業で疲れてしまい、周りのスタッフに迷惑をかけてしまう可能性も。
体力がない人の特徴
- 長時間の立ち仕事や重いものを持つと疲れやすい
- 時間に追われる作業があっても素早く動けない
- ストレスを感じやすく、体調を崩しやすい
このように、体力に自信がない人が調理補助を続ける場合、周りの動きについていけなかったり、足腰を痛めてしまい仕事ができなくなることもあるので注意が必要です。
高齢者とのコミュニケーションが苦手な人
老人ホームでは、高齢者と会話をしてコミュニケーションをとります。
それにより、食事の状況や健康状態を聞き取ることができ、その方のことを知るきっかけになりますよね。
ですが、どうしても高齢者とうまく会話ができない人は、以下のことが当てはまるかもしれません。
高齢者とのコミュニケーションが苦手な人の特徴
- 耳が遠い人や、意思疎通が難しい人に対して会話を避ける
- 何を話していいかわからず、高齢者の会話にも共感できない
- 高齢者の食事に興味がなく、食の好みや食べたいものを理解しない
喜んで食事をしてもらうには、日ごろから積極的にコミュニケーションをとり、その方を理解することが大事です。
高齢者と話すのが苦手だったり、何を話していいかわからない時「今日のごはんはどうでしたか?」と聞いてみるだけでも、会話が広がりますよ。
チームワークを乱す人
調理補助は、毎日数名のスタッフと連携して仕事を進めます。
そのため、自分勝手な行動や周りと協力しない人がいると、チームワークが乱れスタッフや食事を待つ利用者にも迷惑がかかりますよね。
チームワークを乱す人の特徴
- 急な変更に対応できず、いつも指示待ちで自分で考えて行動できない
- みんなと協力する意識が低く、一人で作業しようとする
- 間違いやミスを認めず、責任を周りに押し付ける
このように、チームワークが乱れていると職場の雰囲気や作業に悪影響を与えることがあります。
調理補助の仕事をするなら、スタッフ同士の連携がしっかりとれていて、協力体制が整っている環境で働きたいですね。
細かい作業が苦手な人
老人ホームでは、利用者のさまざまな要望に応えながら調理をします。
そのため、食材の大きさや固さ・量といった細かな部分まで対応する必要があるんです。
このような作業が苦手な人には以下の特徴があります。
細かい作業が苦手な人の特徴
- 食材の切り方や盛り付け、調理器具の扱いが煩雑
- 長時間の細かい作業に集中できず、注意力に欠ける
- 作業手順を守れず、時間をうまく使うことが苦手
このように、調理補助は細かい作業の繰り返しのため、集中力や注意力が必要になります。
老人ホームの調理補助に向いている人
- 料理が好きな人
- 体力に自信がある人
- 高齢者とのコミュニケーションが得意な人
- 細かい作業が得意な人
- チームワークを大事にする人
次は調理補助に向いている人を順番に見ていきましょう。
1.料理が好きな人
老人ホームでは、1日10品ほど調理します。
そのため、さまざまなレシピを学べるので、料理が好きな人はレパートリーが広がって充実感が得られますよ。
1日の献立例
- ご飯
- しいたけのみそ汁
- 五目白和え
- 鶏肉の照り煮
- 抹茶ババロア
普段家で作らないようなレシピもあるので、作る楽しさも感じられるでしょう。
様々な調理を経験しながらスキルをつけられるので、料理好きな人なら楽しく仕事ができますよ。
2.体力に自信がある人
調理補助は、休憩以外の時間は厨房の中で動き回ります。
そのため、立ちっぱなしの作業が続いたり、重いものを持ち運ぶことが多いので、体力に自信がある人は苦にならないでしょう。
体力を使う作業例
- 重くて大きい鍋を持ち運ぶ
- 長時間立ちっぱなしで調理
- 大量の食器や重い調理器具の洗浄
- 1日分の食材をすべて下処理
- 厨房内・外の掃除
体力的にきつい作業も多いですが、50~60代の女性も多く働いています。
体を動かす作業が好きなら、調理補助の仕事は年齢に関係なくチャレンジできます。
3.高齢者とのコミュニケーションが得意な人
老人ホームでは、高齢者と会話をしてかかわりを持つことが大切です。
それにより、食の好みや食べやすさなどを聞き出せるので、コミュニケーションが得意な人は会話を通じて調理に役立てることができます。
高齢者との会話で調理に生かせること
- 今の食事量が適切なのか
- 今の食事形態が適切なのか
- 食材の大きさが適切なのか
- いつも残すメニューは何か
- 食べたいメニューは何か
このように、高齢者の食事の状況を知ることで調理の改善にもつながり、食にも興味を持ってもらえるので、コミュニケーションが得意な人は調理補助に向いていますよ。
4細かい作業が得意な人
老人ホームでは、利用者に安心して食事をしてもらうためにたくさんの作業を行います。
そのため、食材の切り方や盛り付け、衛生管理など細かい所まで気を配りながら作業する必要があります。
1日の作業の流れ
- 1日分の食材をメニュー別に切り込み、チェック
- 普通食、刻み食に分けて調理
- 異物混入やアレルギー、禁食食材がないかチェック
- 調理済みをミキサー食などの食べやすい形態に加工
- つけ忘れやつけ間違いがないか最終チェック
食事を出すまでには、スタッフ同士のダブルチェックや衛生面の配慮などたくさんの業務を行います。
なので、細かい作業が得意な人は集中力や器用さを仕事に生かすことができますよ。
5.チームワークを大事にする人
老人ホームの調理補助は、毎日4~5人で仕事をしています。
そのため、一緒に仕事するスタッフとのチームワークが取れていると、作業がスムーズに進みますよ。
チームワークが重要な場面
- 食材の下処理や調理作業の分担
- 盛り付け作業、調理器具の洗浄の分担
- 急な食事の変更、アレルギー・禁食食材への対応
- 敬老会やクリスマス会などの行事
- スタッフの体調不良等で人手不足
このように、さまざまな作業を数名のスタッフで分担し、効率よく仕事ができる工夫をしています。
チームワークを大事にする人は、周りとのコミュニケーションもうまく、スムーズに仕事を進めることができますね。
老人ホーム調理補助の口コミ・体験談
ここでは、老人ホームの調理補助を経験した口コミや現役調理師の私の体験談をお話しします。
老人ホーム調理補助の口コミ
実際に老人ホームの調理補助で働いたことがある人の口コミを見てみましょう。
老人ホームの食事は作ってから大変で、盛り付ける前に4パターンか5パターンに分けます。飲食店なら調理したものをそのまま提供できるのですが💦
調理補助は主に盛り付けと洗浄ですが、盛り付ける前に食数表を確認しながら常食・一口大・粗ギザミ・極ギザミ・ペーストこれを覚えるのが最初ムズいかも💦— トンキチ (@nkickbaby) January 11, 2025
どうして特養や老人ホームの調理補助って、県の最低賃金なんだろう?はっきり言って仕事はきついのに。ただし仕事は安定。でも何がきついって、かつかつの人数だから急に休むことはほぼ無理。そりゃ発熱があれば休まなきゃいけないけど。どう考えても倉庫の軽作業の方が楽だし、時給も¥129もいい。
— ずごった / زوغوتا (@zugotta) August 31, 2023
(引用元:X)
口コミをみると、細かい作業が大変だとか、低賃金だし急な休みが取れないなどどいったきつい面が目立つようです。
そこで、次は私が現役調理師としての体験談をお話しします。
現役調理師の体験談
ここでは、現役調理師として働く私の体験談をお話しします。
実際にどんなことがきついと思っているのかを正直にお伝えしていきますね。
【職場の状況】
- 施設の種類:特別養護老人ホーム
- 食事数:1日185食程度(デイサービス含む)
- 日中の調理員の数:4~5人(正社員・パート)
【きついこと】
- 早朝勤務があるため、早起きがつらい
- 早番は、日勤帯が来るまで一人で作業
- 時間に追われる作業が多く気が抜けない
- 立ち仕事が多く、厨房内を動き回るので体力が消耗する
- 厨房業務以外に、行事係や委員会などにも参加
- 勤務によっては、家に帰ってから自分の時間が持てない
- 資格や役職があっても給料は上がらない
- シフト制のため、家族との予定が合わせづらい
- 急な休みや連休、有給休暇が取りづらい
- 家で料理をしたくなくなる
実際に私は早起きが苦手ですし、勤務がバラバラで自分の時間が取りづらく、楽しさよりもきつさを感じています。
今後あなたのキャリアやライフワークバランスにも影響してくることなので、ぜひ私の体験談を参考にしてみてください。
老人ホームの調理補助を辞めた後の選択肢
老人ホームの調理補助が辞めたくなった場合、その経験を他の職種で活かすこともできます。
辞めた後の選択肢
- 他の飲食業に転職する
- 異業種へ転職する
- スキルアップや資格の取得に挑戦する
- 独立やフリーランス
- とりあえず自分の時間を大切にする
1つずつ見ていきましょう。
他の飲食業界に転職する
老人ホームの調理補助は、他の飲食業界にも転職ができます。
基本的な調理の知識や経験があるので、飲食に関わる仕事に活用できることがたくさんありますよ。
◎飲食業界の例
- レストラン
- カフェ
- 社員食堂
- 給食センター
- 食品メーカー
あなたがこの先も食に関わる仕事をしたいなら、調理補助での経験や知識が役立つ飲食業界への転職がおすすめです。
異業種へ転職する
調理補助を辞めて、これまでとは異なる業種に転職することも選択肢の1つです。
調理とは全く異なる仕事を経験をすることで、スキルアップもでき新しいキャリアを築くことができますよね。
◎異業種の例
- IT業界(インターネット・WEBなど)
- 営業職
- 事務職
- 販売・接客業
- 製造業
「体力仕事がきつい」「ライフワークバランスを整えたい」といった理由で転職を考える人にとっては、異業種への転職は有力な選択肢になります。
また、あなたのスキルアップにもつながるのでチャレンジしてみるのもいいでしょう。
スキルアップや資格の取得に挑戦する
調理補助を辞めた後の時間を活用して、スキルアップや資格を取得に挑戦するのもいい選択肢です。
このような時間を作ることで、選べる職種が広がり、より良い職場への転職が可能になります。
◎おすすめスキル・資格の例
- ビジネス関連のスキル(PC・簿記など)
- IT関連のスキル(WEBデザインやプログラミングなど)
- 語学スキル(英語など)
- 調理師免許の資格
- 料理教室の講師資格
スキルアップや資格の取得には時間と労力が必要ですが、調理補助を辞めた後の時間を活用すれば、転職が有利になるだけでなく、あなたの将来の選択肢も増えますね。
独立やフリーランス
働き方が多様化しているいま、独立やフリーランスといった選択肢もあります。
働く時間や場所を選べ、自分のペースで仕事ができるので、ライフワークバランスが取りやすい働き方です。
◎独立・フリーランスの仕事例
- 料理教室
- デリバリーサービス
- ブロガー・ライター
- コンサルティング
- オンライン講師
独立やフリーランスは調理補助のようなきつい仕事に比べ、自分の興味があることや好きなことを仕事にできるため、肉体的・精神的にも余裕ができます。
ただ、十分な準備・計画を立てないと、思うような働き方ができなくなるというリスクもあるので注意が必要です。
とりあえず自分の時間を大切にする
調理補助を辞めた後、しばらく自分の時間を大切にすることも選択肢の1つです。
心身ともに疲れている時に、次の仕事を探そうとしても正しい判断ができないこともあります。
そんな時は、このような過ごし方がおすすめです。
- 趣味や旅行に行ってリフレッシュ
- 家族や友人とゆっくり過ごす
- 自己分析をしてみる
すぐに次の仕事を探すこともすばらしいのですが、あなたが心身ともに健康でいることも大事ですよね。
やりたいことを見つける時間に充てることは、自分を見つめ直すいいきっかけになりますよ。
よくある質問
ここではよくある質問に回答していきます。
Q.老人ホームの調理補助は未経験でもできますか?
調理補助は未経験でもできます。
調理補助には、食材の下ごしらえや食器の洗浄といった仕事がありますが、経験がなくてもできる作業なので、パートやアルバイトで働く人も少なくありません。
私も未経験で入社しましたが、最初は食材の切り方から食器の数など、覚えることが多くて苦労しました。
1~2か月くらいは先輩スタッフが教えてくれますし、分からないことはすぐ聞くことができる環境だったので、何とか覚えることができましたよ。
言われたことはメモする、分からないことはすぐ聞くなど、覚えようとする気持ちがあれば調理補助は未経験でもできる仕事です。
Q.老人ホームの調理補助はどんな仕事ですか?
老人ホームの調理補助の仕事は、食べやすく調理し安心できる食事を利用者に提供することです。
普通の食事が食べにくい利用者もいるため、健康状態に合わせ食べやすい調理のアレンジや盛り付けをします。
具体的な仕事としては食材の下処理や、調理済みの食材を刻んだりミキサーにかけ「介護食」を作ります。
ほかには、食器の洗浄や片づけ・掃除なども調理補助の仕事になります。
「介護食なんて難しくて自分には無理・・・」と思うかもしれません。
作業内容が書かれたマニュアルがあるので、まずはマニュアル通りに作業してみて、分からないところがあれば先輩スタッフに聞きましょう。
調理師免許を取ることはできますか?
老人ホームの調理補助の経験をつめば、調理師免許を取ることができます。
実は、調理師免許を取得するには2年以上の実務経験が必要ですが、調理補助として経験をつんでいけばキャリアアップできる可能性があるんです。
私の例でいうと、最初はパートで未経験の調理補助を始め、2年間の実務経験を経て調理師試験を受けて合格できました。
その後、子供が大きくなったタイミングで正社員で働くようになり、今では役職がつくまでにキャリアアップできました。
このように、調理補助を続けると仕事をしながら調理の基本的な知識や技術を学べ、経験やスキルを身につけることで調理師免許を取得できます。
まとめ
高齢化社会が進む今、介護業界は需要が高い職種である一方で、老人ホームの調理補助の仕事は負担が大きくきついのが現状です。
きつい理由
- 早朝勤務など勤務時間が不規則
- 1日立ちっぱなしの作業
- 大量調理のため体力が必要
- 時間に追われるので忙しい
- 臨機応変な対応が必要
- 人間関係のストレス
このように、肉体的・精神的にもきつい仕事ですし、そもそも調理補助に向いていないのではないかと不安になることもあるでしょう。
調理補助が向いていないのではなく、今の職場があなたに合っていない可能性もあるんですよね。
そんな時は、他の選択肢があることも忘れないでくださいね。
辞めた後の選択肢
- 他の飲食業に転職する
- 異業種へ転職する
- スキルアップや資格の取得に挑戦する
- 独立やフリーランス
- とりあえず自分の時間を大切にする
老人ホームの調理補助がきつくて辞めたいと思った時、この記事が今後のあなたのキャリアを考える手助けになればうれしいです。